COLUMN

夏の睡眠パフォーマンスを上げる

2025/8/12

今年の夏も暑い日が続いていますよね。これから先も猛暑が予想され、寝苦しい熱帯夜が続くことが想定されます。夏は気温が上がることで睡眠不足になるかたも多いと思いますが十分な睡眠を取れないことで、仕事や私生活のさまざまな場面でパフォーマンスが落ちると感じる人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は夏の睡眠とパフォーマンスの関係から、暑い夜も気持ちよく眠れる方法などを紹介します。

夏は暑さや気温の変化で睡眠不足に陥りやすい

今年もすでに厳しい暑さが続いており、夏日でも夕方には涼しくなるという日はいいのですが、夜間でも25℃以上が続く熱帯夜も多く、疲れているにも関わらず「暑さでなかなか寝つけない」「暑さで夜中に目が覚めてしまう」なんてことが起きてしまいます。
夏は外が暑く、室内は空調で涼しいという気温差によっても自律神経が乱れてしまうこともあり、自律神経が疲れていると睡眠時に体温がうまく下がらず眠れないということも。

夏の睡眠不足はここが問題

夏に限らず、睡眠というのはとても重要な役割を果たしています。夏の睡眠不足の問題点とはどんなものがあるのでしょうか。

★翌日のパフォーマンスにも影響する

経験があるかたもいると思いますが、寝不足の日は頭が回りませんよね。
睡眠は体の修復や脳の情報整理、ストレス緩和の時間でもありますから、その時間が減ってしまうということは体も回復しませんし、頭の中も整理されず、ストレスも溜まったまま。そんな状態では仕事や勉強のパフォーマンスに影響が出てしまいます。個人差はありますが、厚生労働省が発表している健康づくりのために必要な睡眠時間は成人以降から50代までは6.5〜7.5時間です。働く世代であれば6〜7時間は睡眠時間を確保する必要がありますね。

★熱中症にもなりやすい

睡眠は体調を整える重要な時間。そのため、睡眠不足で体調が悪いと体の機能もはたらきが鈍り、熱中症になるリスクも高まると言われています。ですから、暑い日でもしっかり眠れるように工夫しましょう。

睡眠のサイクル

ご存知のかたも多いかもしれませんが、睡眠にはサイクルがあります。人は寝ている間、大脳を休める深い眠りのノンレム睡眠と夢を見る浅い眠りのレム睡眠を繰り返しています。眠りはじめは深いノンレム睡眠でスタートし、朝に向かってレム睡眠が徐々に多くなり、覚醒へ向けて準備が行われます。このサイクルが90分のため、睡眠時間が90分の倍数のほうが起きやすいと言われています。

快眠チェックリスト

夏の暑さで睡眠不足と感じているかたもいるかもしれませんから、自身が良い睡眠が取れているかどうか、下記の4つの項目をチェックしてみてください。

1.目覚めがよいか
2.日中眠くならないか
3.仕事が集中できるか
4.目覚ましがなくてもスッキリ自然と目が覚めるか

○が多いほうが良い睡眠が取れていて、×が多ければ睡眠不足が疑われる状態です。
よく眠れていれば朝の目覚めもスッキリしますし、食後を除けば日中眠くなることもないはず。朝、1度で起きられず、二度寝をしてしまったり、日中だるくて仕事がはかどらないなんてことがあれば睡眠不足の可能性が高いです。

睡眠パフォーマンスを上げるポイント

先ほどの快眠チェックはどうでしたか? ○が多い人はしっかり眠れていそうですが、×がついた人はしっかり眠れるように工夫が必要。
寝入りは特に睡眠において重要な時間ですから、入眠しやすい環境設定など、ここからは夏の夜もしっかり眠れる、睡眠パフォーマンスを上げるポイントを紹介していきます。

★夏も湯船に浸かるべし

「夏は暑くて湯船に浸かれない」という人も多いかもしれません。しかし、睡眠のためにはしっかり湯船に浸かるのがおすすめです。湯船に浸かることで筋肉がほぐれ、疲労物質の流れもよくなり、水圧がかかることでむくみも取れやすくなります。
そして、体の深部体温が下がったときが最も寝つきやすいタイミングなので、眠る1時間ほど前に入浴し、体温を上げておくのが寝つきをよくするコツにもなります。空調のきいた室内で1日過ごしているような人は体がかなり冷えている可能性が高いので、しっかりお風呂で温まるようにしましょう。暑いからと言ってシャワーだけで済ませてしまっては湯船に浸かったときのような効果は得られませんし、体を芯から温めるには湯船に浸かるのがいちばんなのです。
暑い日に熱いお湯に浸かるというのも気が乗らないと思いますが、熱々のお湯でなくてもOKです。体を芯から温めるには最低温度40℃を目安に、入浴時間は胸くらいまで浸かれば10分ほどでも十分に体の芯まで温まります。熱めのお湯に短時間浸かるより、適温でゆっくり浸かるほうが体は温まります。

★冷房の温度設定

夏の冷房の推奨設定温度は一般的に28℃と言われていますが、28℃は設定温度ではなく室内温度です。個人差はありますが、眠るときも室内温度は28℃がおすすめです。室温計を置くと、室内の温度を確認できるので便利ですよ。
熱帯夜ではエアコンをかけっぱなしにすることも多いと思いますが、室内温度が下がり過ぎるのは良くないので、眠るときは冷えない服装を心がけるようにしましょう。できれば薄手の長袖長ズボンがベストです。

★内臓が冷える食べ物や飲み物は控える

深部体温が下がったタイミングが寝つきやすいタイミングではありますが、胃腸を冷やすのは逆効果になってしまうので注意してください。入浴のタイミングと眠りはじめのタイミングを合わせるのが難しい場合、冷たいもので体温を下げるというのもひとつの方法と考えるかもしれませんが、深部体温は自然と下がるもの。すでに深部体温が下がった状態であれば、それ以下に下がるものではないので冷たい飲み物や食べ物で無理に体を冷やす必要はありません。特に女性は冷えやすい人も多いので、寝る前の冷たい飲み物や食べ物はおすすめできません。お腹が冷えることで交感神経が優位になってしまうこともありますし、睡眠中に腸が活動することで眠りが浅くなってしまう可能性もあります。体調は人それぞれなので、一概には言えませんが通常は睡眠中や眠る前は体を冷やす行動は控えるほうが良いです。ただ、寝ている間はコップ1杯分程度の汗をかくと言われていますし、夜間に熱中症を引き起こさないためにも水分補給は必要です。寝る前に冷たいものを飲む場合は、口に含む時間を長くして、ゆっくり飲むことで内臓への負担を和らげるようにしましょう。冷房などで部屋の中を冷やしている場合や、冷え性の人は寝る前でも温かいハーブティーなどを飲むのがおすすめです。

★照明を明るくしすぎない

寝る直前まで光を浴びていると、睡眠ホルモンとも言われるメラトニンの分泌量が低下してしまいます。そのため、就寝前は間接照明などに切り替えるのがおすすめ。スマホの光も同様なので、布団までスマホを持ち込んだり、寝る直前までスマホの画面を見ているなんて人は寝る前の光にも気をつけて。

★目をつぶって腹式呼吸

眠っているときは腹式呼吸をしています。そのため、意識的に腹式呼吸に切り替えるというのも寝つきをよくする方法のひとつです。
交感神経がはたらいていると、どうしても呼吸が浅くなりがちで入眠しにくくなってしまいます。意識して呼吸から変えることで副交感神経にチェンジできれば、体もお休みモードになりますよ。

★就寝前はストレッチで心身をリラックス

寝る前のストレッチは凝り固まっている部分をほぐしたり、血流をよくするためにも良いルーティンです。体の疲れをとり、リラックスした状態になることも寝つきを良くするポイントになりますからね。

クールハックもおすすめ

先ほど睡眠パフォーマンスを上げるポイントをお伝えしましたが「暑い日に40℃でも湯船に浸かるのはハードルが高い」とか「湯上がりは体が熱くなり、汗をかいてしまうのが不快」なんてことや「室温が下がるまで暑くて寝つけない」なんてこともありますよね。そんな人に試してもらいたいのがクールハックです。
人が涼しさを感じる方法は2種類あり、1つ目はエアコンなどで物理的に温度を下げる方法。2つ目は冷たさを感じる感覚センサーを刺激する方法。
2つ目の感覚センサーを刺激する方法を取り入れれば、温かい湯船に浸かっていられないという人も温度はそのままに清涼感を得られるので、湯船に浸かることへのハードルが下がるはず。ミント入りの入浴剤やハッカ油などを入れると、お湯に浸かっている間や湯上がりも清涼感を感じられることで、心地よく過ごせます。入浴後は清涼成分を含んだボディーシートやボディミストなどでスーッとする状態を作ると快適に過ごせますよ。これらの方法であれば暑すぎたり、寒すぎることがなく“心地よい”状態を作ることができるのも良いところ。
ドライヤーで汗をかいてしまったときや暑くて寝つけないときもボディーシートやミストは有効です。
女性は特に体が冷えやすいですから、直接体を冷やすのではなく温度は下げずに涼しさを感じる工夫を取り入れるのがおすすめです。

【クールハックに使える!matsukiyoアイテム】

世界の中でも睡眠時間が短いといわれる日本人。ただでさえ睡眠時間が短いのに、夏はさらに睡眠時間を削られるリスクが高まるなんて…。この暑さですでに快眠を得られていない人はもちろん、そんなに悩んでいないという人もぜひこの機会に夏の睡眠習慣を見直してみてください。
健康を維持するだけでなく、生きていく上でも欠かせない睡眠。みなさんが暑い日々も元気に過ごすために、今夜もぐっすり眠れますように。

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