粉ミルクは赤ちゃんの成長を支える大切な選択肢ですが、種類が多くてどれがよいのか迷いますよね。今回は、栄養バランスや母乳との違いをわかりやすく解説し、赤ちゃんにぴったりの粉ミルク選びのヒントをお届けします。この情報を知ることで赤ちゃんに合ったミルク選びができますよ。
古市 菜緒
本記事にて紹介している商品情報は2025/6/1時点のもので、商品リニューアル、価格変更、製造・販売中止、在庫切れの可能性もありますのでご注意ください。
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ほほえみ らくらくキューブ 108g |
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雪印メグミルク ぴゅあ 820g |
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雪印ビーンスターク 乳児用粉ミルク すこやかM1 800g |
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アイクレオ バランスミルク スティックタイプ |
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森永はぐくみ スティックタイプ 13g×10本 |
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森永E赤ちゃん 大缶 800g |
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アイクレオ グローアップミルク 820g |
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明治ステップ らくらくキューブ 560g |
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粉ミルクの栄養は?母乳との違い
粉ミルクはおもに「育児用ミルク」と「フォローアップミルク」の2種類に分けられます。育児用ミルクは0歳から1歳までの赤ちゃん向けで、おもに母乳のかわりとなる栄養を補給するためにつくられています。一方、フォローアップミルクは1歳から3歳までの成長期の子ども向けで、離乳食で不足しがちな栄養を補う役割があります。
母乳は赤ちゃんにとって理想的な栄養源で、免疫力を高める成分や消化にやさしいたんぱく質、脂質が含まれています。例えば、ラクトフェリンやシアル酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)などは母乳に多く含まれる成分であり、赤ちゃんの脳の発育や免疫サポートに役立ちます。
一方、粉ミルクは母乳を研究してつくられており、赤ちゃんに必要なたんぱく質、脂肪、ビタミン、ミネラルがバランスよく配合されています。現代の粉ミルクには、母乳成分に近い栄養素や機能性成分(例えばDHAやビフィズス菌、オリゴ糖)も含まれ、赤ちゃんの健康を支えます。
粉ミルクは家庭で手軽に使え、完全母乳が難しい場合や授乳回数が増えるときなどのサポートにぴったりです。栄養成分は商品によって特徴があるので、赤ちゃんの体質や成長段階に合わせて選びましょう。
しかし、粉ミルクには母乳の持つ免疫成分は完全には含まれないため、その点を理解して使うことが大切です。
粉ミルクの選び方
粉ミルクはたくさんの種類があるため、どれを選んだらよいのか迷ってしまいますよね。基本的にはどのメーカーの粉ミルクも栄養面に大きな差はありませんが、赤ちゃんやママ・パパによって適した商品は異なります。ここでは、粉ミルク選びで失敗しないための3つのポイントを紹介します。
赤ちゃんの月齢・年齢に合わせて選ぶ
粉ミルク選びでもっとも重要なのは、赤ちゃんの成長段階に合った種類を選ぶことです。
新生児から1歳頃までは「育児用ミルク」を選びましょう。この時期の赤ちゃんは母乳やミルクが主な栄養源となるため、栄養バランスが母乳に近く調整された育児用ミルクが必要です。各メーカーとも基本的な栄養成分に大きな違いはありませんが、DHA・アラキドン酸の配合量や、消化しやすいたんぱく質の種類などに特徴があります。
9ヶ月以降で離乳食が進んだら「フォローアップミルク」への切り替えも検討できますが、1歳までは育児用ミルクを続けても問題ありません。赤ちゃんの食事の進み具合を見ながら判断しましょう。
赤ちゃんの体質や好みに合わせて選ぶ
すべての赤ちゃんに合う万能な粉ミルクはありません。実際に飲ませてみて、赤ちゃんの反応を見ながら選ぶことが大切です。
便秘がちな赤ちゃんには、オリゴ糖が配合されたものや、消化しやすいたんぱく質を使用した粉ミルクがおすすめ。逆におなかがゆるくなりやすい子には、腸内環境を整える成分が入ったものを選んでみましょう。
また、粉ミルクの味やとけやすさも赤ちゃんによって好みが分かれます。飲みが悪い場合は、違うメーカーのものを試してみるのも1つの方法です。アレルギーが心配な場合は、小児科医と相談の上、アレルギー対応ミルクを検討することもあります。赤ちゃんの様子をよく観察して、その子に合ったミルクを見つけてあげてください。
使いやすさとコストパフォーマンスで選ぶ
頻繁に使う粉ミルクだからこそ、ママ・パパの使いやすさと家計への負担も考慮して選びましょう。粉ミルクには大缶タイプ、小缶タイプ、スティックタイプ、キューブタイプなどがあります。
粉ミルクの消費量が多いなら大缶タイプが経済的ですが、外出時や夜間授乳には個包装のスティックタイプやキューブタイプが便利です。とけやすさも重要なポイントで、ダマになりにくく短時間でとける商品を選ぶと、忙しい育児のなかでストレスが減ります。
価格面では、1日当たりのコストを計算して比較することをおすすめします。箱での価格が安いからといって赤ちゃんが飲んでくれなければ意味がありません。まずは、小さいサイズで試してから大容量を購入するようにしましょう。
粉ミルクおすすめ8選|プロが試してレビュー
ここからはおすすめの粉ミルクを紹介します。また、とくに気になった商品をプロが実際に試して感想も紹介しますので、ぜひ粉ミルク選びの参考にしてみてください。
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<育児用ミルク(0歳~1歳まで)>
1.誰でも簡単・正確に調乳できるキューブ型ミルク「ほほえみ」
ほほえみ
らくらくキューブ 108g
価格(税込):501円※検証時
キューブ型で計量不要、袋から哺乳瓶に入れるだけで使える粉ミルク。とけやすくダマになりにくいため、夜間授乳や外出時など忙しいときに便利です。
計量不要で育児の負担を軽減
粉ミルクが固形のキューブ型になった商品で、スプーンで計量する手間がなく、袋から哺乳瓶にポンッと入れるだけで使えます。赤ちゃんのミルクづくりが手軽になり、忙しいママやパパはもちろん、祖父母でも、キューブの数でミルクの量がわかるため、間違える心配がありません。
とくに夜間の授乳や外出時など、あわただしい状況で調乳に手間をかけたくないときにおすすめです。
とけやすくダマになりにくい
キューブ型の粉ミルクですが、従来のパウダータイプと比較して、ダマになりにくくスムーズにとけるため、ミルクづくりが格段に楽になります。ミルクがとけにくい冬でも、粉ミルクがさっととけるので重宝します。
2.コストパフォーマンスにすぐれた「雪印メグミルク」
雪印メグミルク
ぴゅあ 820g
価格(税込):2,030円※検証時
母乳に近い成分配合で、赤ちゃんの成長をしっかりサポートします。リーズナブルな価格設定で、毎日たっぷり使う家庭でも続けやすいのが魅力です。
続けやすいリーズナブルな価格
「雪印メグミルク ぴゅあ」は、広告や宣伝を抑えることで手に取りやすい価格に。毎日使う家庭にとって、続けやすいのは大きな魅力です。
品質にもこだわりたいけど、毎日たくさんミルクをあげる場合、コスパは重要です。家計にやさしく、兄弟や双子など多めに使う場合にも気兼ねなく選びやすい商品です。
赤ちゃんの成長を考えた栄養設計
母乳の持つDHA、オリゴ糖だけではなく、赤ちゃんの成長に大切な成分も含まれています。「雪印メグミルク ぴゅあ」は母乳に含まれているシアル酸、コリンも配合されています。
赤ちゃんの健康に必要な栄養をバランスよく摂取でき、また母乳に近い味わいのため、初めてミルクを使う赤ちゃんにもおすすめです。
3.母乳に近い成分を求めるママ・パパに「雪印ビーンスターク」
雪印ビーンスターク
乳児用粉ミルク すこやかM1 800g
価格(税込):2,698円※検証時
日本初のオステオポンチン配合の乳児用調製粉乳として(2019年3月時点)作られた育児用ミルク。DHA、シアル酸も配合し、細かい粉末でさっととけやすく調乳しやすいミルクです。
母乳研究から生まれたサイエンスミルク
「すこやかM1」は、赤ちゃんの発育や消化に配慮し、母乳の成分に近づけて設計された育児用ミルク。全国母乳調査からの最新の研究成果を生かし、日本で初めて育児用粉ミルクに「オステオポンチン」を配合しました※。オステオポンチンとは、母乳に多く含まれる免疫・成長サポートの成分です。
そのほかに、DHA、シアル酸などの成分も配合し、毎日のミルクでも母乳の大切な成分を補いたい人、母乳育児と併用したい家族にもおすすめです。
とけやすく使いやすい粉末設計
細かい粉末状で水やお湯にさっととけやすく、ダマになりにくいのが特徴です。忙しい育児のなかでも手早く調乳でき、夜間授乳や外出先でのミルクづくりでも手軽に使えます。
缶タイプは計量スプーンが付属しており、量を測りやすいです。調乳に手間をかけたくない人や、とけやすいミルクを求める人にぴったりの商品です。
※ オステオポンチン配合の乳児用調製粉乳として(2019年3月時点)
商品詳細はこちら4.手軽で衛生的、いつでもどこでも母乳に近いミルク「アイクレオ バランスミルク」
アイクレオ
バランスミルク スティックタイプ
価格(税込):648円※検証時
持ち運びに便利なスティック個包装で、外出先でも手軽に調乳できます。母乳に近づけて配合した、赤ちゃんの成長をしっかりサポートするミルク。
外出時に便利なスティック個包装
1本ずつ個包装されたスティックタイプなので、外出先でも手軽にミルクをつくることができます。衛生的に持ち運べ、かさばらないのでバッグに入れやすいのもポイント。旅行や帰省時、外出先での授乳に非常に便利です。
さらに、粉ミルクを計量する手間がないので、忙しいときにもおすすめです。
母乳に近い5種のヌクレオチド※1を配合
赤ちゃんの成長と健康をサポートするため、母乳に含まれる5種類のヌクレオチド※1を配合しました。ここまで母乳に近づけた量※2で配合しているのはアイクレオだけ※3。
初めてのミルクにこだわりたいご家庭や、母乳にできるだけ近い栄養環境を重視したい人におすすめです。
※1 ヌクレオチドのうち主要な5種類の成分(5'-シチジル酸、5'-ウリジル酸ナトリウム、5'-アデニル酸、5'-イノシン酸ナトリウム、5'-グアニル酸ナトリウム)を「バランスミルク」に配合。
※2 ヌクレオチド5種類の総量について
※3 2018年6月 グリコ調べ
5.初乳に多いラクトフェリン配合の「森永はぐくみ」
森永はぐくみ
スティックタイプ 13g×10本
価格(税込):658円※検証時
森永の独自研究で配合したラクトフェリンが赤ちゃんの免疫力を支え、1回分個包装のスティックで忙しい育児を手軽にサポートします。
森永独自のラクトフェリン研究を生かした成分配合
森永乳業は長年、母乳の研究に力を入れており、とくにラクトフェリンの研究については民間企業として世界で最も論文の発表数が多いです※。
はぐくみスティックタイプは、この母乳研究の成果を生かし、赤ちゃんの成長に不可欠な栄養素を、母乳に近いバランスで配合しています。
忙しいママ・パパの時短を叶える
1回分ずつの個包装で計量の手間が不要に。夜中の授乳や外出先での調乳にも便利です。缶入りタイプのように大きなスプーンで量る必要がなく、片手でもさっと使えるのが魅力。
働くママや多忙な育児生活を送る人にとって、貴重な時間を節約できる実用的なアイテムです。衛生面が気になる人にもおすすめです。
※ SCOPUSにて検索(検索ワード:Lactoferrin 検索日:2024年8月1日)
商品詳細はこちら6.母乳のようにやさしい消化吸収を重視した「森永E赤ちゃん」
森永E赤ちゃん
大缶 800g
価格(税込):3,628円※検証時
消化しやすいペプチドミルクでおなかにやさしく、ラクトフェリンやオリゴ糖も配合。赤ちゃんの健康的な発育をサポートします。
消化しやすいペプチド加工のたんぱく質
たんぱく質を細かく分解したペプチドミルクなので、赤ちゃんの未熟な消化器にやさしい設計です。ミルクで便が固くなりやすい子や、消化が心配なママ・パパにもおすすめ。初めての育児や、より体へのやさしさを重視したい家庭にぴったりです。
ラクトフェリン・オリゴ糖などの成分を配合
森永乳業の母乳研究に基づき、母乳に含まれるラクトフェリン※やオリゴ糖も配合。赤ちゃんの健康的な発育をサポートし、消化性と成分バランスの両面を追求したミルクです。母乳と混合で育てたい人や、育児に不安がある人にも選ばれる理由となっています。
※ 森永E赤ちゃんはラクトフェリン(消化物)での配合
商品詳細はこちら<フォローアップミルク(1歳~3歳まで)>
7.幼児期の栄養バランスを手軽に補いたい人に「アイクレオ グローアップミルク」
アイクレオ
グローアップミルク 820g
価格(税込):2,717円※検証時
幼児期に必要な栄養を強化配合した成長サポートミルク。元気な体づくりを応援し、食事だけでは不足しがちな栄養を手軽に補えます。
1歳からの成長に必要な栄養を強化配合
1~3歳頃の子どもは、食事だけで十分な栄養を取るのが難しいことも。アイクレオグローアップミルクは、そんな幼児のすこやかな体づくりをしっかりサポート。
毎日の食事にプラスすることで、主食やおやつとも組み合わせやすく、成長期の子どもの元気を応援します。忙しい育児期のお助けアイテムですね。
MFGM※で幼児期の成長をサポート
アイクレオ グローアップミルクには、発育をサポートする乳由来成分MFGM※(乳脂肪球皮膜)が配合されています。母乳にも含まれるこの成分は、たんぱく質やリン脂質などさまざまな栄養素を含み、1~3歳頃の幼児期に積極的に摂りたい重要な成分です。元気な体づくりを目指す成長期の強い味方になるでしょう。
※ MFGM(milk fat globule membrane;乳脂肪球皮膜)とはミルクの栄養素を含む皮膜のことです。原材料のたんぱく質濃縮ホエイパウダーに含まれます。
商品詳細はこちら8.ちょい足しにも便利・簡単に栄養補給できる「明治ステップ」
明治ステップ
らくらくキューブ 560g
価格(税込):2,376円※検証時
キューブ形状で計量いらず、とけやすく持ち運びにも便利。ミルクや料理に“ちょい足し”すると、幼児期に必要な栄養補給が手軽にできます。
キューブ形状による圧倒的な使いやすさ
従来の粉ミルクのように、毎回すくって量る手間が不要で、必要な分だけさっと使える手軽さがポイントです。ダマになりにくく、とけ残りも少ないため、朝の忙しい時間帯でもスムーズにミルクづくりができます。外出先でも使いやすいため、旅行や帰省の際にも便利ですね。
「ちょい足し」で手軽に栄養補給、成長をしっかりサポート
幼児期に不足しがちな鉄分、カルシウムの吸収を助けるビタミンDなどの栄養素をバランスよく配合し、1歳からのすこやかな成長をサポートします。
料理やおやつに「ちょい足し」することで、普段の食事を栄養価の高いメニューに変身させることも可能。偏食気味のお子様や食事量にムラがある幼児におすすめで、毎日の食事にプラスして栄養バランスを整えたい家庭にぴったりです。
今回のご紹介の商品以外にも
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よくある質問
ここからは粉ミルクについてよくある質問に専門家が回答します。
粉ミルクを上手に活用するために役立つ情報なので、参考にしてみてください。
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粉ミルクだけで育てても、母乳で育てた赤ちゃんと同じように成長できる?
粉ミルクには母乳の持つ免疫成分は完全には含まれないため、その点を理解して使うことが大切です。一方、粉ミルクのなかにはDHAやアラキドン酸など成長をサポートすると言われている成分が強化されているものもあります。
母乳のほうがよいと言われていた時代もありましたが、現在では粉ミルクだけでも赤ちゃんはすこやかに成長できると言われています。粉ミルクは母乳の成分を詳しく研究してつくられており、赤ちゃんに必要な栄養素がバランスよく含まれています。実際に粉ミルクで育った多くの赤ちゃんが、身長・体重ともに順調に発育し、健康に成長しています。
子育てを経験した立場で、筆者が大切にしてほしいと思うのは、保護者が安心して育児できる環境をつくることです。さまざまな事情で粉ミルクを選択することに罪悪感を感じる必要はありません。母乳でも粉ミルクでも、愛情を持って育てることが何より重要だと思います。
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粉ミルクはつくり置きしても大丈夫ですか?
粉ミルクは安全のため、つくり置きをおすすめしていません。1回ずつ調乳し、つくったミルクは約2時間以内に飲ませましょう。飲み残しは雑菌が繁殖しやすくなるため、必ず捨ててください。
外出時や夜間は、あらかじめお湯や粉ミルク、哺乳瓶を準備しておくと重宝します。衛生管理に気をつけて、赤ちゃんがいつでもミルクを飲める環境を整えましょう。
本記事にて紹介している商品情報は2025/6/1時点のもので、商品リニューアル、価格変更、製造・販売中止、在庫切れの可能性もありますのでご注意ください。
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